The Ghost Ship of Anvil


Chorrol、Cheydinhalと渡り歩き、仕事を求めて辿り着いたのがAnvilの戦士ギルドだった。

天気はあいにくだったが、せっかくここまで来たんだから、と戦士ギルドに立ち寄る前にAnvilのランドマークとも言うべき灯台を見に来たところ、港でHigh Elfのご婦人が途方に暮れてる様子を見掛けたので対声を掛けてしまった。

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彼女の名はVarulae。 魔術師の様だ。

「誰も私を助けてはくれないでしょう・・・ただの一人も!
船内には亡霊が徘徊しているのです。 それでも私の願いを聞き入れてくれますか?・・・いいえ、当然あなただってそんな事をしたくはないでしょう・・・。」

自分でも止めとけばいいのに、と思わなくもないのだが、いつものおせっかい癖が出てしまう訳で。
私に出来る事なら、と答えてみたところ・・・

「ああ・・・なんて素晴らしい! 感謝してもし切れません!

この船は私の船、Serpent's Wakeといいます。
Summerset Isleへ一族の家宝、母の水晶玉を取り戻す為に船員を雇いました。
港を出て全てが順調だったのですが・・・何者かが船員達を殺したのです! 一人残らず。
今や彼らの魂は船内を彷徨い続けているのです。

水晶玉は船倉内の宝箱に入っているのですが、それを取りに行けないのです。
船長室からそう離れていない物の、幽霊達が私を殺そうとしたのです。

もし水晶玉を持ち帰って頂けたならあなたに相応のお礼を致しましょう。
さあ! これが船のドアの鍵です。」


・・・幽霊達を退けて水晶玉を持ち帰れ、か。
船員達を皆殺しにしたという者は何者なんだろうか。

ともかく、私は船内に至るドアを開けた。


 


船に入ってみて真っ先に飛び込んできた光景に思わず息を呑んだ。



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むせ返るような濃い血の臭い、そして血みどろの室内。
ベッドにうつ伏せに倒れている船員。

・・・その奥に見える船長室と思しき部屋から禍々しい気配を感じる。


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やはり。
Valuraeの言っていた亡霊が現れた。

カットラスを振り回し、魔法による攻撃も結構痛い。
弟子座生まれの私には魔法攻撃による抵抗力が通常のBreton人よりもかなり低いため辛い。


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幸いにも壁を上手く使えば視線を切る事が出来たし、召喚Scampに援護させつつ私も破壊魔法を撃ち込んで何とか撃退した。



ベッドに横渡る遺体はどうやらこの船の船長だった様で、船倉内の鍵を持っていたのでそれを拝借、更に下層を探索した。
亡霊はまだかなり残っていたし、複数を一度に相手するのはかなり骨が折れた。

地道にScampとホネ君と、自分の魔法で数を減らす事に専念したが、かなりの持久戦とならざるを得なかった・・・召喚獣達もそろそろScampとホネ君じゃ厳しくなってきたな・・・。


 

何とか蠢く亡霊たちを全て片付け、最下層の一番奥の部屋に置いてあった箱から水晶箱を見つけたのでそれを回収し、船を出た。



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外はすっかり日が暮れていたが、Valuraeはひたすら待っていた様だ。
私は持ち帰った水晶玉を彼女の手渡した。

「本当に水晶玉を取り戻してくれたのですね!ありがとう!
お礼にどうぞこれをお受け取りください。
これは船長が使っていた魔法の短剣です。
彼の亡霊が追いかけてくる前に客室から掴んで逃げて来たのです。
ああ、本当にありがとうございます!」

と彼女が私にくれた短剣・・・妖刀Redwave・・・か。
他者の生気を吸い取る呪いの剣だった。
生憎と好みではないが・・・人ならざる者とも一戦交えなければならないこの世では役に立つ事もあるだろう。
ありがたく頂戴した。



本題の戦士ギルドを訪れたのはその日の深夜になってからだった。



The Ghost Ship of Anvil -終わり-