Killing Field


ウェイノン修道院へ立ち寄ったついでに、そのすぐ近くに位置するコロル(Chorrol)という街へ立ち寄ってみた。


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帝都に比べれば規模は遥かに小さいが、その分山手で景観も悪くなく、その四方が防壁で囲われて守りもしっかりしてそうな立派な城砦都市だ。
城塞都市というからにはもちろん内部に城があり、城下町もそこそこ賑わっている。
この街のシンボルとして広場に大きな樹が植わっており、昼間はどこからともなく人が集まってきてはそこで談笑している。



私は街のつくりを把握しておきたかったので街を一回りした後、そこから帝都へ戻るにはちょっと時間も遅かったので今日はここで一泊していこうかと「灰色の雌馬亭(Gray Mare)」という宿屋へ立ち寄ってみた。

と、ドアを開けるや否や突然に、


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「息子を、息子達を見なかったか!?」
いきなりおじさんが目の前に迫ってそうまくし立てた。

「息子さん?」
「そう、ラルース(Rallus)とアントゥス(Antus)だ。 あの子らは私の農場から怪物達を撃退しようとしている。 だが私にはそれが心配でならん。」

このおじさん、名前をヴァルス・オディール(Valus Odiil)というらしく、コロルからだと帝都側へ少し戻ったところにある街道沿いの農園の持ち主らしい。
話によると、数日前からその農園に「怪物」が現れるようになったのだが、コロルの衛兵たちは城壁の外の事には無関心でさっぱり取り合ってもらえないらしい・・・そういえば衛兵たちもそんな話をしていたな。

で、勇敢にも二人の息子さん達がその怪物を追い払おうとしているところなんだが、このお父さんは自分で戦うには老い過ぎた、と感じている様だ。
話を聞く上では昔は兵隊さんだったっぽいけど。

・・・で、自分の代わりに私に息子さん達の加勢をして欲しいって事らしい。
どうやらウェイノン修道院前で用意して待っているとの事なので、早速そちらへ向かってみた。



 

 

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日も完全にかげって来た頃。

Varus Odiilの言っていた、Weynon Prioryに出向いてみたところ、そこに息子さん達と思しき少年が二人。

人違いでない事だけを確認すると、早速3人でOdiilの農園を目指した。

 

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道中、弟のアントゥス君は私に向かって「なぜだ!? なんで父さんが来ないんだ!? 代わりにあんたを来させたのは父か!? 父には誇りがないのか!?」

私に言われても困るんだけど。

それにしても既にかなり興奮してていっぱいいっぱいの様子。


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対するお兄さんと思しきラルース君の方は物腰穏やかな好青年だった。
お父さんに対する思いやりの気持ちさえ見せている。
さすがに小さな戦場となるであろう農園へ近づくにつれ、表情はこわばってきていたのは仕方ない事か。




と程なく彼らの農園へ到着。



しばらく気配を殺して様子を伺っていると・・・来たか。 でもこの感じ、1匹や2匹じゃないな。

「ばらばらになるな! 背後に気をつけろ! アントゥス、良いか!?」
とラルースが叫ぶのとほぼ同時に草陰から「怪物」の群れがわっと飛び出して来た。


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「怪物」ってゴブリンの事だったか。

ブリンならまあそれ程の脅威ではないけど、数が数だし何よりこちらには、その命を守るべき子供達がいる。
ここは一つ割り当ての数減らしのために僕のホネ君に登場してもらおう。

しかしこのゴブリンの群れ、結構数がいる。
倒しても倒しても次から次にどこからともなく沸いてくる。




10匹以上は倒しただろうか。 ようやく生きたゴブリン達が見えなくなった。
「はは、俺たちは奴らを退治したぞ! 俺がどのくらいやったか見てただろ!?」
弟のアントゥスは換気の興奮冷めやらぬ雰囲気。

お兄さんのラルースもこの時ばかりは少々興奮気味だった。
「僕らの勝利をお父さんに知らせに行こう!」




 


翌朝。
彼らの父を話しをするべく「灰色の雌馬亭」を訪れてみた・・・おいおい、また朝から呑んでる?


というか夕べのあの後の話。
彼の息子さん達とコロルまで戻ってきたところ、親父さんは既に家で寝ていたらしく話しも出来ず終い。

恐らくは朝早くから夕べの話は直接息子さん達から聞いているだろう。
で、挨拶だけはしておこうと親父さんを探していたという訳。



「私の息子たちは無事だった! なんとすばらしい事だ!」
まあ子供思いの親父さんなのはよく分かったけど、そこまで思ってるなら呑んでないで自分で加勢してやった方が息子さん達もよっぽど喜んだんじゃないかなぁ・・・。

「この愚かな老人を助け、息子達を守ってくれた事に深く感謝する。 どうかコレを受け取ってくれ・・・私にはもう必要ないから。」
と受け取ったのは氷属性の付与された片手剣だった。

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決して強くはないけど、余り見掛けない珍しい品。
せっかくだから受け取らせて頂きます。

・・・とはいえやっぱりAntusの言うとおり、あなたの息子さん達は見知らぬおねいさんに助けられるよりも、お父さんと一緒に戦いたかったんだと思うよ。
ここで日がな一日呑んだくれてるくらいなら・・・ね。


 


この一件は割と簡単に片が付きました。

それにしてもこの街は割合穏やかだな。 騒々しい帝都とは大違い。
少しの間この辺りに滞在してもいいかな。



Killing Field -終わり-