[Cakewalk SONAR X2] Dropout頻発症状を解消する

どうもSONAR X2 64bit版をインストールした辺りから動作が怪しくなっておりまして、永らく解決策を見つけられずに今日までやってきました。

思い返せばリンちゃんを我が家に迎えてボカロで曲を作り始めた頃にSONAR6でDTMを再開したのですが、作品が増える毎に完成度を高めたい欲求は募るばかりで、プラグインのシンセやエフェクトを少しずつ増やしていきました。

「Sweet Motification」を作った頃は今よりPCスペックも数段低く、そしてSONARのバージョンも7か8くらいだったかと記憶してます。

プラグイン群の使用率もどんどん高まって、その頃使っていたPCでのCPU使用率が80%は下らないくらいの負荷の掛かり様で、それでも何とか再生してくれてた記憶があります。


X2 64bit版になった今、それに比べると格段に負荷が低い状態(15~30%程度)なのに、作り始めて間もない10トラックにも満たない程度の曲を再生し始めるだけで「ブツッブツッ」と鳴り出して、かなり引っかかりながらも再生を続け、しかし最後には各トラックの同期も怪しくなって来て最後にはDropoutしてしまう感じに。

当初はオーディオ・インターフェースのドライバーを疑っていたのですが、ASIOでもWASAPIでもほとんど状況は変わりませんでした。

バッファサイズの調整も、変更出来る状態の物は最大にしてみても変化なし・・・。



しばらくお手上げ状態のまま放置気味だったんですが、今また作曲意欲が再燃しておりますので何とかSONARをまともに使えるようにしたい!と思い、改めて調べてみました。

DropOutに関する情報の中から、うちの不具合の原因となりそうな物をピックアップしてみたところ、


・ ドロップアウトやその他のオーディオに関連する問題

・ プラグインを使うとドロップアウトが生じる

・ 再生中のオーディオのドロップアウトまたはクラッシュ

(いずれもCakewalk Documentation > SONAR X3より)

 

この辺りの情報より、
 

編集|環境設定|オーディオ|同期とキャッシュを選択し、再生I/Oバッファサイズ(KB)録音I/Oバッファサイズ(KB)の値を大きくします。5121024、または2048 KBの設定値を試してみてください。

とあり、この調整をした覚えがなかったのでチェックしてみたところ


20140713_01JPG.jpg

編集 > 環境設定 > オーディオ|同期とキャッシュ内、ファイルシステムの項に注目

ファイルシステムの項の直下に、

・リードキャッシュを使用
・ライトキャッシュを使用

のチェックボックスにチェックが入った状態になっており、録音 I/O バッファサイズはグレイアウトして調整出来ない状態になっていました。

このチェックを外すと、

20140713_02JPG.jpg

再生 I/O バッファサイズ、録音 I/O バッファサイズ共に数値の変更が出来る様になりましたので、まずはドキュメントの内容に沿って両方とも512KBにしてみたところ・・・

















再生がスムーズになった!!!!!!






このリードキャッシュ、ライトキャッシュというのは、HDDの読み込み、書き込みの速度が性能的にDAWでの録音、再生に追い付かない場合のために一時的に情報を貯めておくかどうかの設定で、HDDの速度が遅めの場合には有効な設定の様です。


参考にPCの大まかなSPECは、

 

CPU

Core 2 Quad 9650

Memory

DDR2 SDRAM 2GB×4

System HDD

S-ATA2 7200rpm 500GB

Sample HDD

S-ATA2 7200rpm 1TB

Data HDD

S-ATA3 7200rpm 2TB

OS

Windows7 Professional 64bit

Audio Interface

EDIROL FA-66(Firewire接続)

DAW

Cakewalk SONAR X2 64bit版

 

となっておりまして、振り返ってみれば既に5~6年ほど前に主流だった構成となっております。
今となっては決して「速い」PCではありませんが、うちでは2009年に組み上げて以来、今でも立派に現役のDAW-PCを務めてくれている我が愛機です。

今回の場合、DAW上の設定でHDDへオーディオデータのリアルタイム・アクセスのためにキャッシュを使う事が逆に遅延に結び付いてた様で・・・ってこの項目、いじった記憶がありません・・・標準設定でこうなってた??



以前はMIDIキーボードからのリアルタイム入力でも明らかに遅延を感じるほど発音タイミングが遅かったのが、この設定変更で遅延を感じなくなりました。

プロジェクト再生時もほぼブチブチならず、途切れず、昔の様にスムーズに再生してくれました・・・それでもまだたまにブチッとなったり固まったりしますけど、毎度の様にまともに再生出来なかった事を思うとずいぶん改善されました。

上記のCakewalk Documentationを中心に、他の設定も改めて見直して最適化を進めたいと思っております。