あの奥田民生氏も面白い事をやらかされていた件


先日ご紹介した向谷倶楽部の特別企画、曲の売れ行きも好調な様で、iTunesの方は総合で最高14位くらいまでは上がってたかと。
高音質な24bit/96kHz版を配信されているe-onkyo musicに至っては配信開始直後から今でも1位2位を独占中の模様。
向谷倶楽部のヘビーな会員さんの間では主要なFM局や有線等にリクエストを飛ばす運動も活発化してるとか。

個人的には売り上げの割に経費がかさんじゃってるように思うので、関係者諸氏の、特に向谷氏ご本人の赤字具合が気掛かりです(苦笑



そんな最近のミュージシャン達の、今までとは違う発信方法として気になっているのをもうひとつご紹介したいと思います。


「奥田民生のひとりカンタビレ」



“あの”奥田民生氏です。

向谷倶楽部の特別企画は、ミュージシャン個人を始めエンジニアや裏方さんにも目を向けた、レコーディング開始前からUstreamで極を作り上げていく様を生中継するという方法だったので、どちらかというとバンドやってる人やプロのレコーディングに興味のある人向けな企画といえるでしょう。

でこちらはどんな人向けかというと、一言で言えば宅録やDTMをされてる方・・・ひいてはボカロで曲を作ってる人ならとても興味が沸く内容でしょう。
内容的には、ステージ上に宅録部屋を作り、そこに奥田氏がおひとりで、ご自分で楽器を弾いて1パートずつ録音しては曲を作り上げていく様をライブ化しているといったもの。

奥田氏がMac + ProToolsでハードディスク・レコーディングしてる様を目の当たりにしてしまうと何かすごくミュージシャンを身近に感じられませんか?

ステージ上ではギターはもちろんの事ベース、生ドラム、タンバリンやマラカス等は実際に弾いた物を録り、オルガン等はソフト音源をMIDIキーボードで、全部ご自分で弾いておられます。
公式サイトで公表されている動画を見ると、画面に映り込んでるソフト音源はSample Tankっぽい。


それにしても、1ステージで1曲分音を録るって事は、当然1ステージ毎に1曲出来上がる、という事。
完成した曲たちも上記にリンクしてある特別サイトからDL販売しているmoraへ飛べる様になっています。
その上「10回ぐらいやると曲がたまるんで、アルバムにしたいと思っています(ライブ会場で寄せられた質問に奥田氏が直接お答え)」だそうです。

残念ながら既に全公演終えた後っぽいんですが、公式サイトには各地で実際に行われたライブ・レコーディングの状況のダイジェスト版も置かれていますので、奥田氏ファンならずともDTMや宅録に興味のある方なら一度サイトを覗いて見られては?




・・・とこんな感じで、従来までの「CDやDVDで楽曲を商品として売る」スタイルがかなり低迷してきたと言われる様になった最近の音楽業界ですが、ミュージシャン達もいろいろと創意工夫されておられるという事でしょうかね?

上記ふたつの企画も、やり方は違えど曲を作っていく様子を一般公開する事で、見た側の人間にとって「完成品により愛着が沸く」とか、今まで手の内を明かさない様にしてたものをオープンにする事で、曲そのものより「作り手」ご本人への共感・同調感が高まり、それがブランド力につながっていく、という様な二次的効果を生んでる様に感じています。

まさに「生産者の紹介入り産地直送野菜」の様相を呈してきましたね。
個人的にはこういう流れは大歓迎です。

いいぞ、もっとやれ!(笑




奥田民生「ひとりカンタビレ」特別サイト

RO69: 奥田民生「ひとりカンタビレ」完全実況! @ 渋谷DUO

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