The Fugitives


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Anvilの戦士ギルドの支部長Azzanの指示で、ここCheydinhalの戦士ギルドにやってきた。
もちろん戦士ギルドで請け負っている仕事をこなすためである。

「お前は脱走した犯罪者共を見つけなければならん。 荷が重いか?

あの辺りの人間はそれ以来怯えてる。
衛兵なんぞ役にもたたんから俺たちが引き受ける事になった。 行って来い。

そいつらは多分3人か4人だ、聞いた限りじゃな。
そいつらの始末をつけるんだ。 運が良けりゃ降伏するだろうよ。」

・・・多分降伏なんてあり得ない。
そんな事するくらいなら恐らく最初から脱獄なんてしない。

幾分状況は違うんだが、私とて繋がれていた牢獄から抜け出た身。 ていうか私の場合は罪に問われるような事をした覚えすらないのだが。

それが今や脱獄半をひっ捕らえる仕事にありつくことになった・・・因果なもんだ。


Bravilに到着してすぐ、門を守る衛兵に話を聞いてみた。

「『俺が言った』なんて言わないでくれよ。
噂じゃ奴ら、Bloodmayne Caveに隠れているそうだ。 4人組の危ない連中さ。」

相手の数、潜伏先の情報を得られたので、早速現地へ。



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Bravilからその洞窟まではそんなに距離はないのだが、途中からにわかに空が掻き曇り、土砂降りになった。
ずぶ濡れで現地へ到着。



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中は割と広く、しかし入り口付近にはネズミ以外見当たらなかった。
既にこの洞窟内は完全に4人の脱獄犯達の住処となっているのだろう。



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少し奥で早速一人目に遭遇。 皆バラバラに動いているのか。
脱獄して間もないだろうにGlass装備に身を固め、Ebonyの剣なんぞ持っている。
この洞窟へ辿り着く前にどこかの冒険者から強奪したのだろう。



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しかし、人間相手ならまだいい。
もう何度も人外の相手をして来たが、あれに比べたらどんなに強い人間でもまだ対処の余地があるというもの。
まして一対一なら召喚獣に頼るまでもなく各個撃破していく。



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一番奥に潜んでいた、盗賊共のリーダー格と思しきHigh Elfの男。
武器劣化のエンチャントが施された剣を振り回し、こちらのメイスをダメにしてしまった。

・・・ええい、奥の手を使ってやるか。
最近覚えた、接触技の電撃派で止めを刺し、一件落着。
予想通り降伏する様な奴は一人もおらず、皆こちらを見つけるや否や躍り掛かって来るものばかりだった。



さあ、CheydinhalのBurzが報告を待ってる。



夜明け過ぎにCheydinhalへ戻ると、Burzは何時もの特等席であるはずの戦士ギルドホールの階段上じゃなく、珍しく建物の外、水路に散歩に出て来ていた。



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まだ生きてたか、とはずいぶんな挨拶だが、それは私が召し捕った脱獄犯に宛てたことばだったのか。

「そいつらの面倒を見たやったのか? 大したもんだ、お前にゃ驚かされるよ。」

ほう、いつも無愛想なのBurzも人を褒めるなんて事もあるんだ。

これからも良い仕事しろよ、なんて言われた日にゃ、今生の別れの挨拶みたいでくすぐったい。



報酬を受け取り、別れ際にBurzが言った。

「Oreynがお前を探している。 Chorrolに行って奴に会って来い。」



Oreyn・・・多分間違いなく、用件はBlackwood Companyがらみの一件。
遂に奴等の尻尾を掴んだか。



私は愛馬を飛ばしてChorrolへひた走った。



The Fugitives -終わり-